多摩川台古墳群

■所在地 :大田区田園調布1−63  同4−3
■交  通 :東急多摩川線・東急東横線 多摩川駅より徒歩7分


 〈東京都指定 史跡〉  平成12年3月6日指定
    多摩川台古墳群

 多摩川台古墳は、8基からなる古墳時代後期の古墳群である。古墳群の南側には国指定史跡亀甲山古墳、北側には東京都指定史跡宝来山古墳の二基の大型前方後円墳が古墳時代前期(四世紀)に築造されている。
 古墳群は、最初に二号墳が六世紀前半に築造され、二合墳を前方部として利用し、一号墳を後円部とする一基の前方後円墳(全長三十九メートル)が六世紀後半に築造された。その後、三号墳から八号墳までの円墳(直径十三〜十九メートル)が七世紀中頃まで継続して築造された。
 発掘調査された古墳の横穴式石室内からは、副葬された直刀や鉄鏃等の武具類、耳飾りや管玉等の装身具類、馬具の轡、須恵器や土師器が出土し、墳丘部からは円筒埴輪が発見された。
 本来古墳は、大田区田園調布付近から世田谷区野毛付近に所在し、昭和初期に五十四基の古墳が確認されていた荏原台古墳群の一支群にあたる。今日、荏原台古墳群の多くの古墳が都市化の波に埋もれてししまっている中で、本古墳群は往時の姿をとどめているだけでなく、当時の多摩川下流左岸地域の首長墓群の変遷をたどることができる貴重な古墳群である。

           ※出典〔東京都教育委員会設置の標識板より〕
         
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